MAGAZINE:

  • SALUS
  • 10月号vol.199 / Oct / 2017毎月20日発行

INFORMATION:

2017/9/20:
SALUS10月号を発行しました。
2017/8/20:
SALUS9月号を発行しました。
2017/7/24:
お詫びと訂正 SALUS 8月号の誤りについて
2017/7/20:
SALUS8月号を発行しました。
2017/6/20:
SALUS7月号を発行しました。

SHOP:

沿線豆スイーツ
シンプルだけど、味わい深い。
東急線沿線で見つけた、おいしい手作り豆スイーツをご紹介!

浅野屋本舗◉池上線/池上

【豆かん】
¥510(税込)
創業は1752年。12代目となる現店主が、喫茶スペースを備えた現店舗をオープンしました。塩茹でした北海道産の赤えんどうと寒天に、黒蜜をかけていただく「豆かん」は、豆の塩気と寒天の食感、黒蜜の素朴な甘さが絶妙なバランス。テイクアウトも可能です。

  • 住所:大田区池上4-32-7
  • 電話:03-3753-7539
  • 営業時間:喫茶10:00~17:30、売店9:30~19:00 
  • 休:不定休
  • 池上駅より徒歩約2分

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つ久し◉東横線/都立大学

【黒豆大福】
¥190(税込)
地元の人々に愛される老舗和菓子店の看板商品は、大粒の丹波産黒豆を贅沢に使用した豆大福。こしのある餅の中には、小豆をつぶさないように丁寧に炊いた上品な甘さの粒あんが。蒸してから一晩塩水に浸け、ふっくら仕上げた黒豆の食感がアクセントの逸品。

  • 住所:目黒区八雲4-5-6
  • 電話:03-3724-0294
  • 営業時間:8:30~18:30
  • 休:火
  • 都立大学駅より徒歩約7分

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西河製菓店◉田園都市線、大井町線/二子玉川

【あんころ餅】
¥110(税別)
「西河製菓店」の信条は、和菓子はシンプルだからこそ素材選びに妥協しないということ。つきたてのやわらかな餅に、北海道産小豆の粒あんをたっぷり乗せた「あんころ餅」は、しっかり甘みがあるのにくどくない、やさしい味わい。豆大福やいなり寿司も人気です。

  • 住所:世田谷区玉川3-23-29
  • 電話:03-3700-0179
  • 営業時間: 9:00~19:00(売り切れ次第終了)
  • 休:月
  • 二子玉川駅より徒歩約5分

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豆のさがみや◉池上線/荏原中延

【塩入り大納言甘納豆】
¥400(税込)
【黒糖ピー】
¥350(税込)
中延商店街内の豆専門店。3代目の現店主は甘納豆の名店「木田屋」(現在は閉店)で修業し、技術を習得。豊富な豆菓子のなかでもお薦めは、ほのかな塩気が甘みを引き立てる「塩入り大納言甘納豆」、気候によって炒り方を変える落花生に黒糖を絡めた「黒糖ピー」。

  • 住所:品川区中延3-7-10
  • 電話:03-3781-5631
  • 営業時間:10:00~20:00 
  • 休:水
  • 荏原中延駅より徒歩約3分

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MACHI-SANPO:

武蔵新田・下丸子・千鳥町
東急多摩川線沿いの
武蔵新田と下丸子、東急池上線沿いの千鳥町は、
小さな町工場が点在する、
産業の街・大田区の三角地帯。
多摩川が流れるのどかなこのエリアへ、
足を伸ばしてみませんか?

南印度ダイニングポンディバワン 
本場のスパイス使いを味わえる
魅惑の南インドカレー
故郷で州知事専属の料理長を務めた経歴を持つアントニーさんをはじめ、シェフたちは南インドのポンディチェリー出身。日本人の口に合わせた辛味と、スパイス使いが絶妙な"現地の味"を提供します。ここに来たらカレー、スープのラッサム、炒め物のプリイェルやクートゥなどの小鉢を混ぜ合わせて食べる「ミールス」を。

○オクラやマトンなど2種のカレーが選べる「ポンディバワン・スペシャル」¥1,900。○野菜と豆カレーのヘルシーな「ランチミールス」¥1,250。○カルダモンやショウガが効いたチャイは、高い位置から注いで香りを立たせます。
住所:大田区矢口1-7-9 電話:03-6715-2888 営業時間:11:00~15:00/17:30~23:00 休:第2、第4火 禁煙

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AROMATIC TOKYO BLOOMアロマティックトーキョーブルーム
コミュニケーションから生まれる
オーダーメイドの花束
数本の切り花から、大切な人へのギフト、記念日を彩るフラワーアレンジメントまで、コミュニケーションを育みながら、受け取る人の心に寄り添うお花を提案してくれるフラワーショップ。好きなお花を自分でアレンジできるセルフメイドのサービスや、定期的にワークショップの開催も。"心に、種をまこう。"がコンセプト。

○バラやトルコキキョウ、千日紅などの深いピンクが重なり合う花束(¥5,000)は、秋をイメージ。○みずみずしい生花は、都内最大の花市場「大田市場」からオーナー独自のセンスで厳選。

住所:大田区矢口1-20-1マテリアル103 電話:03-6715-2318 営業時間:9:00~20:00 休:木

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ビストロ武蔵新田 
武蔵新田商店街で味わう
本格フレンチ
プリンスホテルで料理の基礎を学び、「奥沢サクレクール」と緑が丘「フーヴェール」でフレンチの修業を積んだシェフの伊藤勇太さんが提供するのは、千葉県三芳村から届く野菜や長崎県五島列島の手塩など、食材のおいしさを伝える"飽きないフレンチ"。毎週日曜には、お惣菜やお菓子を店先で販売するマルシェを開催。

○メインが選べるディナーコース(¥2,800~)は、野菜と一緒に5時間煮込んだ「牛ホホ肉の赤ワイン煮込み」(+¥420)をチョイス。素材の甘さが口に広がるムラサキイモのスープと前菜がセット。○自慢のガトーショコラはマルシェでも展開。
住所:大田区矢口1-21-17 電話:03-6459-8447 営業時間:11:30~15:00/18:00~23:00、土・日・祝11:30~15:30/17:30~23:00 休:水 禁煙

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gaku-6616ガク ロクロクイチロク
"モノへの愛"が詰まった
手仕事の雑貨と古道具店
中目黒の古道具店「gaku」が、昨年、武蔵新田にリニューアルオープン。"町工場とのつながり"をコンセプトに、作家の作品や、工場の廃材が好きだというオーナーと作家の感性を掛け合わせた雑貨が並びます。定期的に行う企画展は、ヴィンテージショップ「D-plus」と共催で、10月7日(土)より「新田道具市」がスタート。

○植物の標本に味のある鉄の道具を融合させた、〈ムュゲ6366〉の「ハーバリウム」¥2,000。○革に繊細な刺しゅうを施す〈チルステッチ〉の1点もののバレッタ¥1,800。ほかに、ブローチも。
住所:大田区矢口1-23-27戸田ビル2階 電話:非公開 営業時間:12:00~18:00 休:不定休

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ITSUMO CAFEイツモカフェ
お気に入りにしたくなる
ほっとひと息つける場所
家族連れだけでなく、ひとりでも気軽に立ち寄れるカフェ。キーマカレーやパスタなどのフードメニューから、自家製ドリンク、手作りのデザートメニューまで豊富に展開。「みんなのいつもの場所でありたい」という思いのもと、心地良い時間が流れるお店では、訪れる人々から自然と集まった本が並び自由に読書ができます。

○ケチャップを煮詰めて卵を絡めた「まろやかナポリタン」は、サラダとドリンクがセットで¥1,040。 ○ティータイムには、しっとりした口当たりの自家製バナナケーキ(¥450)を。
住所:大田区矢口3-28-8東急ドエルアルス多摩川1階 電話:03-6715-0986 営業時間:11:30~15:30/17:00~20:30、土11:30~20:30(日~20:00) 休:月 禁煙
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THE LIVINGザ・リビング
まるで自宅のような空間で
贅沢なブランチを
オリエンタルな空間が広がる隠れ家のようなお店。ナポリを代表する〈キンボ〉の豆を使った本格エスプレッソドリンクをはじめ、季節のフルーツをふんだんに使ったデザートや日替わりランチ(¥1,200|税込)が評判。おすすめは、週末限定のエッグベネディクト。落ち着けるソファ席で思い思いの時間を過ごせます。

○オリジナルの「ワッフルエッグベネディクト」はドリンク・デザート付きで¥1,800。○〈キンボ〉のエスプレッソを使ったデザートドリンク「ピアチェーレ アル チョッコラート」¥650。
住所:大田区千鳥1-19-5フラット千鳥2階 電話:03-6410-9779 営業時間:10:00~16:00 休:火・水 分煙
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蕎麦niccoソバニッコ
素材から献立まで
こだわりが光る蕎麦処
数々の名店を食べ歩いた蕎麦好きの店主が、「おいしい蕎麦を食べてニコニコになってほしい」との思いで始めた「蕎麦nicco」。毎朝手打ちする蕎麦は、信州産を中心に、その時季最もおいしいとされる国産の蕎麦粉を厳選。つゆに使うのは最高級の鰹節、本枯節。薫製や甘酢漬けなど、ひと手間かけたつまみにお酒も進みます。

○自慢の「天せいろ(¥1,700)」は、細打ちながらしっかりとコシがある蕎麦と、綿実油であっさり揚げた天ぷらが味わえます。○蕎麦の実をまぶした「香ばしい焼き味噌」(¥500)は、クルミが隠し味。日本酒を嗜みながら、その豊かな風味を楽しめます。
住所:大田区下丸子3-12-8 電話:03-3756-2117 営業時間:11:30~15:00/17:30~21:00 休:月 禁煙
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バル369バルサンリク
三陸地方の食材を生かした
下丸子のスペインバル
駅前横町にお店を構えて5年。元ソムリエの高屋敷尚志さんが提供するのは、出身地・岩手を中心に、三陸直送の食材を生かした本格スペイン料理。旬の魚介はもちろん、珍しい「生ホヤ」や「ムール貝」を味わえるタパスのお供には、陸前高田「リアスワインナイヤガラ」や紫波「平泉リースリングリオン」など東北のワインを。

○三陸の魚介を贅沢に味わえる定番メニューのパエリヤと、岩手産「タコのやわらか煮」。メニューの価格は仕入れにより変動します。○赤崎や野田などから仕入れる新鮮な生ガキは、お酒にぴったりの逸品。
住所:大田区下丸子3-16-7 電話:03-3758-5215 営業時間:12:00~14:30/17:30~24:00  休:日 禁煙

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BOULANGE D316ブーランジェ ディサンイチロク
ハード系からデニッシュまで
個性あふれるパンが勢揃い
パリの街中のような洗練された門構えながら、地域に根ざした人気店。具沢山のタルティーヌや食パン、季節のフルーツデニッシュなど「毎日食べたいパン」を豊富に揃えます。卵や乳製品などの食品表示は、子どものアレルギーに悩むママにも安心。発酵バターを使ったラスクはちょっとした手土産におすすめ。

○表面はカリカリ、中はモチモチの「長時間発酵のバケット999」¥290。○サクサク生地にカスタードをたっぷり使った「ラ・フランスのデニッシュ」¥200。○カンパーニュ生地にチキンを贅沢にのせた「タンドリーチキンとカレーのタルティーヌ」¥320。
住所:大田区下丸子3-16-19 電話:03-3756-7757 営業時間:7:30~18:30 休:日・祝
MAP

季節料理 花わさび 
山海の幸を堪能できる
和食と地酒の店
「旬のものを最高の状態で味わってもらいたい」という想いのもと、毎日仕入れる新鮮な食材を生かしたその日だけの料理を提供。鮮魚に合わせる醤油やポン酢、タレなど、料理に使うものは基本的に自家製。さらにマンボウの腸やサメの心臓、うなぎの肝など、日本酒にぴったりの珍味もこの店ならではの上品な味で楽しめます。

○カツオ本来の脂の旨みを閉じ込めた「かつおのタタキ」(¥999)と、なめらかな口当たりの「エビと銀杏の冷やし茶碗蒸し」¥630。○山形の蔵元から厳選した日本酒はどれも期間限定。左から、「上喜元」「山川光男」「山吹極」。
住所:大田区下丸子3-7-11 電話:03-6715-0034 営業時間:16:00~23:00 休:日・祝  禁煙
MAP
ふきだし
ふきだし
愛着あふれるひと皿の正統派フレンチ
agrumes
 下丸子駅前横町の外れに佇む「アグリューム」は、気負わずに本格フレンチを楽しめるビストロ。オーナーの新藤祐美子さんは、実家のペンションで料理長を務めていた父の影響でフレンチシェフの道へ。ブルゴーニュやフランシュ=コンテ地方で本場の味を学び、国内のレストランで腕を磨いた後、5年前に独立。〝格式高いフレンチを気軽に味わってほしい〞という思いのもと、価格を抑えながらも確かな技術が施された正統な料理を振る舞います。
 オープン当初から提供する、フレンチ定番メニューの「骨付仔羊のロースト」について、新藤さんは「近年、主流となりつつある低温調理は、うちではあえて行いません。肉は、十分に焼き上げた表面とジューシーな内側のコントラストが大事。低温調理だけだと表面までやわらかくなりすぎてしまいます。肉の存在を最大限に引き出す火入れがポイント」と、語ります。その言葉の通り、艶やかな赤身に見惚れるひと皿は、しっとりやわらかくも肉らしさを味わえます。
 フランス語で「柑橘類」を意味する店名にちなみ、柑橘の香りが広がる人参サラダや鮮魚のマリネなどのメニューも。柑橘を模したキャラクターが迎える店内で、30種以上揃えたフランスワインを楽しみながら特別な夜をお過ごしください。
  • ○「骨付仔羊のロースト」(¥1,900)は、肉の味わいを引き立てる粒マスタードとレンズ豆のクリームソースとともに。グラスワインは¥600~。○生ハムの塩味にワインが進む「ラタトゥイユ ポーチドエッグのせ」¥1,200。○アンティークの扉をリメイクした6人掛けのテーブルが2台の、アットホームな店内。
アグリューム
住所:大田区下丸子3-16-8 電話:03-6715-5058 
営業時間:17:00~23:00 休:月(祝日の場合は営業、翌火曜休み) 禁煙

SWEETS:

  • 写真 = 星川洋嗣 スタイリング = 田口恵美 文 = chico
  • CRAFT CHOCOLATE WORKS
  • 〔田園都市線/三軒茶屋、池尻大橋〕
  • チョコレート

ビーン・トゥ・バーで、世界のカカオを巡る旅へ

 カカオ豆からチョコレートを作る「ビーン・トゥ・バー」。土地や作り手の違いが味にくっきりと出る、コーヒーやワインにも通じるテロワールの深みにハマる人が続々。ここ数年の世界的ムーブメントを経て今、新しい食文化として定着しつつある。「CRAFT CHOCOLATE WORKS」に並ぶのは世界12カ国のカカオ豆で作るタブレット。全てカカオ70%(「エクストラ・ビター」のみ85%)ながら印象はまるで違う。ベトナム産カカオのチョコレートは青リンゴのような爽やかな風味だけど、コスタリカの豆のものは栗や蜂蜜に似たコクがあり、秋冬にホットミルクといきたい気分。そんな個性は豆に合わせた焙煎や潰し方で存分に発揮される。香りの強いマダガスカル産豆ならコンチング(練り)に6~8時間かけて滑らかにするが、コロンビアはシエラネバダの豆では2時間ほどに抑えて、鮮やかな果実味と気高い香りをキープ。豆のポテンシャルが生きる1枚はどれも無骨ながら味は繊細、齧ればカカオの新境地へ誘われる。

MAP

  • 上から、「コロンビア トゥマコ」¥1,400、「コスタリカ」¥1,200、「エクストラカカオ(85%)」¥1,400、「ベトナム」¥1,300、「キューバ」¥1,200、「コロンビア シエラネバダ」¥1,400(全て税込)。コロンビアのトゥマコとシエラネバダの豆はカカオハンター、小方真弓さんから届くもの。美しい和柄パッケージも手土産に嬉しい。
  • クラフトチョコレートワークス
    住所:世田谷区池尻2-7-4 1階
    電話:03-5787-6528
    営業時間:11:00~18:00
    休:月(祝日の場合、翌日休み)
    アクセス:三軒茶屋駅南口を出て、池尻大橋方面へ246沿いを8分ほど直進。三宿の交差点を右折し、100mほど直進した左手。三軒茶屋駅より徒歩9分。池尻大橋駅からも徒歩9分。
  • chico ◉チコ
    スイーツライター、コーディネイター。ガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。共著書に、『東京最高のパティスリー』(ぴあ)。
  • 写真 = 星川洋嗣 スタイリング = 田口恵美 
    文 = chico