MAGAZINE:

  • SALUS
  • 9月号vol.198 / Sep / 2017毎月20日発行

INFORMATION:

2017/8/20:
SALUS9月号を発行しました。
2017/7/24:
お詫びと訂正 SALUS 8月号の誤りについて
2017/7/20:
SALUS8月号を発行しました。
2017/6/20:
SALUS7月号を発行しました。
2017/5/20:
SALUS6月号を発行しました。

SHOP:

毎日の器"を買いに
器を変えるだけで、いつもの料理も違って見えるもの。
日々、気兼ねなく使えるお気に入りを探してみませんか。

Jikonka TOKYO◉田園都市線/桜新町

建物は、元外交官のゲストハウスだったモダンな一軒家。階段の踊り場やリビング、和室に、オーナーが「僕の趣味で選んだ」という日本の作家ものや骨董、アジアの焼き物が並びます。それらを使った食のワークショップや生け花の教室も開催。器を暮らしに取り入れるヒントがもらえます。

recommend
○村木雄児さんの三島椀¥5,000。ざらっとした質感から土の力強さが伝わります。○同作家のぐい呑み¥5,000。○原土からこだわった鶴野啓司さんの椀¥7,000。○長谷川奈津さんによる鉄釉の皿¥2,600。

  • 住所:世田谷区深沢7-15-6
  • 電話:03-6809-7475
  • 営業時間:13:00~18:00
  • 休:火・水・木
  • 桜新町駅より徒歩15分

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kirpputori◉池上線/五反田

どこか懐かしいのに新しい北欧の器たちは、インテリアコーディネーターだった女性オーナーが、すべて現地で買い付けたもの。大胆な色使いや柄ですが、機能的で、意外にも和の食器とも相性が良いそう。店名はフィンランド語で"蚤の市"の意。お宝探し気分で、お気に入りを見つけては。


recommend
○ノルウェーの「Figgjo」のエッグスタンド¥3,200。レトロな花模様が朝食の食卓を明るくしてくれそう。○アラビア社のヴィンテージプレート¥3,000。○同社のショットグラス¥4,000。○同社のデザートボウル¥5,200。

  • 住所:品川区西五反田2-26-9
  • 電話:03-3491-1300
  • 営業時間:11:00~19:00
  • 休:日
  • 五反田駅より徒歩5分

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MIGO LABO◉東横線/学芸大学

夫婦で営むライフスタイルショップ。店の半分を占める器は、カメラマンとして活躍する妻が、仕事を通じて知り合った作家の作品を中心にセレクトしたもの。実際に、ご夫婦が家庭で使っているものなので、どれも使い勝手は抜群です。器以外に、天然素材で編んだかごやオーガニック茶葉なども。


recommend
○角切り食パンがのるサイズの木皿¥3,800。「パスタから刺身まで使える万能選手」○店オリジナルのグラス¥3,500。○食材が映える瑠璃色のお皿¥4,200。○ローリエの葉がモチーフのマグカップ¥2,500。

  • 住所:目黒区五本木2-42-1
  • 電話:03-6303-3281
  • 営業時間:13:00~19:00
  • 休:不定休
  • 学芸大学駅より徒歩7分

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monsen◉田園都市線・大井町線/二子玉川

"物と線"をもじって名づけた店名には、作り手と使い手、贈る人と受け取る人をつなげたいという想いが込められています。かわいらしいフォルムやカラーや、北欧食器を思い起こさせるデザイン性の高い器は、どれもリーズナブル。箸置きや鍋敷きなど、食卓で使うグッズも充実しています。


recommend
○益子焼のお皿¥2,000。ブルーグレーは、夏の食卓に清涼感をもたらしてくれます。○波佐見焼のポット¥2,500。同シリーズでマグカップやストッカーも。○カフェオレボウル¥1,500。○カレー皿¥4,400。煮物などにも。

  • 住所:世田谷区玉川3-20-10 メリス玉川PART2-201
  • 電話:03-3708-9311
  • 営業時間:12:00~18:00
  • 休:火・水(祝日の場合、営業)
  • 二子玉川駅より徒歩6分

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工芸喜頓◉世田谷線/上町

北は東北、南は沖縄まで、日本全国で買い付け。なかでも多いのは、民藝の窯が多い山陰山陽地方の焼き物。「素材自体がダイレクトに伝わる土ものが好き」とオーナー。広い間口からたっぷりと差し込む自然光や古材を使った什器が、プリミティブな器たちをより魅力的に見せてくれます。


recommend
○パンやパスタ皿、総菜の盛り合わせ用と、1枚あると重宝する掛谷康樹さんの楕円プレート¥3,500。○島根・森山窯のカップ¥3,000。○約300年続く瀬戸本業窯の茶碗¥3,000。○沖縄らしい力強さのあるラーメン丼¥2,200。

  • 住所:世田谷区世田谷1-48-10
  • 電話:03-6805-3737
  • 営業時間:13:00~18:00
  • 休:日・月・火・祝
  • 上町駅より徒歩5分

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夏椿◉世田谷線/上町

オーナーは、インテリアショップ勤務などを経て自分の店を10年前に構えました。「家で使うイメージが湧くように」と探したのが、日本家屋。庭に飾られた器も、美しい草木に溶け込み素敵。そんな心安らぐ場所で、丁寧に語られるエピソードを聞きながら、一点ずつゆっくり選べます。


recommend
○貫入(簡単にいうとヒビ)がアンティークのような趣を醸す楕円皿¥4,000。○瓢箪を手彫りし、漆で仕上げたコップ¥8,500。○店主のオーダーで作られたワイングラス¥8,000。○かごも天ぷらなどを盛る器に。¥7,300。

  • 住所:世田谷区桜3-6-20
  • 電話:03-5799-4696
  • 営業時間:12:00~19:00
  • 休:月・火(祝日の場合営業)、企画展中無休
  • 上町駅より徒歩11分

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田園調布いちょう○東横線・目黒線/田園調布

昭和55年から続く老舗店。イギリス生活を経て「日本にも専門店で器を買う文化を」と思ったのが開業のきっかけだそう。常連さんのなかには、母娘2代にわたり、結婚の記念の品を買い求める方も。「使いたいと思うもの」を集め続け、フードスタイリストなど食のプロからも愛されています。


recommend
○直火OKのラーメン鉢¥6,700。サラダボウルにも。○縁起の良い松竹梅とパンダが描かれた茶目っ気のあるそば猪口¥6,000。○焼き魚や取り皿などに使える丸つなぎ皿¥5,000。○深い飴色が焼き菓子に合いそう。¥3,300。

  • 住所:大田区田園調布3-1-1 ガデス田園調布ビル2階
  • 電話:03-3721-3010
  • 営業時間:11:00~18:00
  • 休:日
  • 田園調布駅より徒歩2分

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Lion Pottery◉東横線/学芸大学

インテリアのバイヤーとして工業デザインの世界にいたオーナー。やがて、一つひとつ、個体差や手仕事の温まりがあるものに惹かれ、器店をオープン。「ゆっくり見てもらいたい」と、店で扱う作り手のカップ茶碗でお茶を出してくれ、手に持った感覚や口当たりを体感できるのも嬉しい限り。


recommend
○釉薬をかけない焼締の皿¥3,800。使うほどに色が変わるのを楽しめます。○鉄粉の豪快さと青みがかった白の柔らかさが同居する鉢¥2,500。○飽きのこないデザインのマグカップ¥3,000。○土の素朴さが残る鉢¥3,800。

  • 住所:目黒区中央町2-35-18
  • 電話:03-6331-0708
  • 営業時間:13:00~19:00
  • 休:日・月
  • 学芸大学駅より徒歩4分

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MACHI-SANPO:

横浜
鉄道6社が乗り入れ、
観光地・みなとみらいエリアへの
玄関口でもある横浜駅は、
老若男女が行き交う繁華街。
再開発に伴い日々変わり続ける
この街の名店をご紹介します。

ARAIYA NESTアライヤ ネスト
横浜の老舗牛鍋屋が手がける
新しい鉄板ダイニング
1895年創業の牛鍋屋「荒井屋」が手がけるのは、伝統の技術と現代の感性が織り成す料理を提供するカジュアルなダイニング。料理のプロセスを楽しめるカウンター席と、吹き抜けの開放的なテーブル席を備えた店内では、ハンバーグや「ネストバーガー」など、国産黒毛和牛にこだわったメニューを味わえます。

○肉のジューシーさを閉じ込めたランチセットのハンバーグは、200gのボリュームで¥1,200。アイスコーヒーは¥500。○卵の皮を破ると肉の香りがたちまちに広がる上品な逸品、「ふんわりオムレツ」¥950。
住所:横浜市神奈川区鶴屋町2-19-3 電話:045-620-5063 営業時間:11:30~14:30/17:30~23:00(日~22:00) 休:月 禁煙

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CRAFTSMANクラフトマン
世界のクラフトビールと
多国籍料理を味わえるビアビストロ
樽生ビールは国内とアメリカを中心に日替わりで常時31種、ボトルビールはベルギーを中心に各国から約150種をセレクト。ここに来たら、まずは好きな樽生3種を選べる「テイスティングセット」を。フードは、生地作りからこだわった窯焼きピザや自家製ソースが自慢のタコスなど、本格的なイタリアンとメキシカンが充実。

○左から、肉と魚介をグリルした「グレートファヒータ」(¥1,880)、フィッシュタコス(¥780)、マルゲリータ¥1,060。○「テイスティングセット」(¥1,110)には新潟の黒ビール、アメリカのペールエール、茅ヶ崎のホワイトエールをセレクト。
住所:横浜市神奈川区鶴屋町2-16-4 電話:050-7542-6189 営業時間:17:00~26:00(金~27:00) 土・祝11:30~27:00(日~24:00) 休:元日  禁煙

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お加代 狸小路店オカヨ タヌキコウジテン
最高の串と1杯を
昔ながらのスタイルを貫く横浜の名店
昭和の情緒漂う駅前横丁「狸小路」に構える「お加代」は、本店の暖簾分けとして開店してから約50年の老舗。親子3代にわたり受け継がれてきた串は、定番メニューに加え、お酒が進む「香味ラム焼」や「にしん蒲焼」、独特の歯ごたえを楽しめる「平成だんご」などのユニークな1本も。カウンター席のほかに、テーブル席もあります。

○左から「季節の野菜焼き」「つくね」「香味ラム焼」「にしん蒲焼」各¥160。自家製のお新香(¥300)のお供には、爽やかな口当たりのカボス割り「吉四六」¥520。○3代目店主がオーダーごとに焼き上げます。最近はカウンターで飲む女性客も。
住所:横浜市西区南幸1-2-2 電話:045-311-2094 営業時間:17:00~23:00  休:無  喫煙可

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シーバス
横浜の名所を見渡せる
港町ならではのクルージング
横浜駅東口・みなとみらい21・ピア赤レンガ・山下公園の4地点を結ぶ海上バス「シーバス」。「横浜ランドマークタワー」をはじめ、ベイブリッジや「よこはまコスモワールド」の大観覧車など、駅から山下公園までの約15分のクルージング(大人¥700~)では横浜らしい景色を楽しめます。このエリアの1日観光にぴったり。

住所:横浜市神奈川区金港町1-10 電話:045-671-7719 営業時間:10:00~19:00 休:無 ※料金は、行き先により異なります。

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キッチンカリオカ
肉本来のうま味を閉じ込めた
自慢のハンバーグ
"手作りの洋食を味わってもらいたい"という思いのもと2011年にオープンしたハンバーグ専門店。国産黒毛和牛にこだわった「横濱ハンバーグステーキ」は、オーダーを受けてから形を作り、肉を味わうのにベストとされるミディアムレアで提供。ソースには、牛スジ肉と野菜、ワインを2週間煮込んだデミグラスを。

○アツアツの鉄板で提供される「横濱ハンバーグステーキ」は、150gで¥980。「横濱野菜」を使ったバーニャカウダ¥980。○デザートは、コーヒーハウスとして開業した系列店「カフェ カリオカ」の絶品コーヒーゼリーを。
住所:横浜市西区南幸1-5 電話:045-311-2169 営業時間:11:30~15:30/17:30~22:30 日・祝11:30~16:00/17:00~21:30 休:不定休  分煙(土・日・祝禁煙)
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Duca di Camastra 高島町店デューカ ディ カマストラ
イタリアの家に招かれたような
小さなベーカリー
南イタリアのシチリアに建ち並ぶような1軒屋に構える予約必須のイタリアンレストラン「ダ・タカシマ」に併設するベーカリー。親しみあふれる店内には、「キタノカオリ」をはじめとする北海道産小麦や全粒粉、天然酵母などの上質な食材と製法にこだわり、毎朝職人が手作業で焼き上げる香り高いパンが豊富に並びます。
○上から、全粒粉のクロワッサン(¥180)は、サックリとした食感が特徴。人気NO.1は、濃厚な自家製カスタードを滑らかなパン生地で包んだ「白いクリームパン」¥150。しっとりした食感と小麦本来の味を楽しめる「キタノカオリ」100%の食パン¥300。
住所:横浜市西区高島2-10-28 中山ビル1階 電話: 045-451-5377 営業時間:11:00~21:00 休:月(祝日の場合は営業、翌火曜休み)
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Trattoria BiCOLORE Yokohamaトラットリア ビコローレ ヨコハマ
熟練シェフが手がける
伝統とモダンを融合したイタリアン
イタリア修業中に星付きレストランからトラットリアまで14軒を渡り歩き、日本国内でも多くの経験を積んだシェフ、佐藤 護さんのお店。30年以上のキャリアを持つ佐藤さんは、イタリアの伝統料理を基本にしながらも日本の旬の食材を生かしたモダンなスタイルを提案します。肩肘張らないカジュアルな空間で、オンリーワンの味をお楽しみください。

○「花愁乳飲み仔豚のロースト」(¥3,510)、トスカーナ州の伝統菓子パンフォルテ風味の「ピチ 和牛のラグー」¥1,900。○「佐賀県産コハダのマリネ 湘南レッドのヴィネグレット イタリア産キャビア添え」¥2,160。
住所:横浜市西区平沼1-40-17 モンテベルデ横浜101 電話:045-312-0553 営業時間:11:30~15:00/18:00~23:00 休:月(祝日の場合は営業、翌火曜休み)禁煙
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Rhythm yokohamaリズム ヨコハマ
ものづくりの背景に触れる
大人のためのセレクトショップ
高度なヴィンテージ加工とデザイン性に富んだ岡山デニムのブランド〈アナクロノーム〉を中心に、海外の〈ケンペル〉や〈バズリクソンズ〉など丈夫で細密な仕立てにこだわるブランドを厳選。シンプルなTシャツからレアなダメージジーンズまで、時代にとらわれない最愛の一着に出合えるはず。

○〈ワーカーズ〉のトートバッグ¥12,000。○岡山の児島帆布を使用した〈プラス〉のシューズ¥13,000。○アメリカの老舗帽子メーカー〈ステットソン〉に国内の〈ピッグアンドルースター〉が別注したラビットウールのハット¥39,000。
住所:横浜市西区南幸2-10-4 電話:045-412-6488 営業時間:12:00~21:00  休:無

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キッチン 一如キッチン イチニョ
農家直送の旬の味を楽しむ
野菜が主役のビストロ
海と丘に囲まれた三浦半島に位置する「青木農園」の伝統的な三浦野菜と、 "心を動かす野菜"をテーマに農業と向き合う「タケイファーム」の野菜を中心に、素材の持ち味を生かした「一如」ならではの料理を提供。そんな野菜料理を引き立てる季節のワイン(グラス¥700)も豊富に揃います。


○メインディッシュは、きめ細やかな味わいの「黒毛和牛サーロインステーキ」¥2,850。徳島県美馬産の「特大しいたけのブルーチーズ焼き」(¥750)には自家製パンを。○数十種の野菜にアボカドとエビが加わったサラダ「チョップドベジタブル」¥850。
住所:横浜市西区岡野1-1-1 ウィングコート横浜1階 電話:045-594-7375 営業時間:17:00~24:00(金・土~27:00) 休:月  禁煙
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ふきだし
ふきだし
季節を五感で味わえる、
雅やかな会席料理
田中家
 横浜駅西口の喧噪を離れると現れる閑静な住宅街。かつて料亭街として賑わったこの台町地区に今なお佇む奥ゆかしい門構えの田中家は、創業から150余年続く由緒正しい料亭です。落ち着いた和のしつらえの空間で提供される料理は、文久から受け継がれる伝統を守りながらも食べる人の口に合わせた現代の味。
 この道30余年の料理長・澤田裕時さんに、田中家の伝統について尋ねると、「毎月の行事ごとに季節を感じてもらえるような演出を考えています。ただ料理を提供するのではなく、そこにある〝おもてなしの心〟を料理で表現しています。『組み竹盛り』という今回のお造りは、夏を中心に出回る青い竹に旬の刺身を盛りつけたもの。ほかにも、お造りには氷の器を使うこともあれば、その時々によって季節を感じるもてなしを常に意識しています」と話します。夏の涼感や祝いの席を象徴する青を纏った青竹は、長い歴史のなかで大事に残されてきた日本の文化。
 五感で季節を味わえる雅やかな料理には、築地市場をはじめ、九州、関西、上越ほか、信頼のおける業者との密なやり取りによって最良の食材を全国から厳選しています。「ハレの日」にぴったりな会席料理、昼は前菜から水菓子まで116千円〜、夜は111万円〜。完全予約制です。
  • ○お造りに盛られた刺身は、マグロ、コチ、金目鯛。華やかな「組み竹盛り」はこの季節ならではの装飾。○伊勢エビと水ナスに、桂剥きのトウモロコシと大根、人参を添えた夏の椀物。○隅々まで配慮が行き届いた和室は、ゆっくり寛ぎながら日本の良さを再確認できるはずです。
タナカヤ
住所: 横浜市神奈川区台町11-1 電話: 045-311-2621
営業時間: 11:30~14:00/17:00~22:00 休:不定休 ※完全予約制 喫煙可

SWEETS:

  • 写真 = 星川洋嗣 スタイリング = 田口恵美 文 = chico
  • リストワールヤマモト
  • 〔田園都市線/たまプラーザ〕
  • ミルフィーユ・シトロン

生粋の職人が手がけた、夏香るミルフィーユ

 住宅街にそっと現れた店は、1988年から続くたまプラーザ「ベルグの4月」の山本次夫シェフとマダム、2人きりの新天地。彼ほどの人なら悠々自適に生きることもできたろうに、「ベルグの4月」を手放して66歳での挑戦だ。「生地を冷凍しないで朝焼くとか、大きな店では難しい当たり前の仕事をしたくてね」。
だから原点へ。お菓子をすべて1人で作り、仕入れも掃除もこなす。その日の果物からお菓子を考えるからラインナップはくるくる変わるが、フランス菓子の王道「タルト オ シトロン(レモンタルト)」を再構築したミルフィーユは夏の新定番。発酵バター香るフィユタージュ(パイ生地)は、フランスのバター会社と共同開発したもの。アンベルセ(バターで生地を包み折る)で仕立てたザクザク生地の塩気が甘さとなんともよく合う。とろりあふれる甘酸っぱいレモンカードとレモンカスタードクリームが爽やかに、真夏の体を癒やしてくれる。

MAP

  • 「ミルフィーユ・シトロン」¥580 (税別/初秋まで販売予定)。トップのイタリアンメレンゲとレモンのクリームにはレモン皮も入り、涼やかな香りがふわり。生地をタテに並べるスタイルは、カットしやすいようにとの心遣いから。
  • リストワールヤマモト
    住所:横浜市青葉区新石川2-28-21
    電話:045-482-3500
    営業時間:10:00~18:00
    休:火・水・木
    アクセス:駅を出て、たまプラーザ駅南口の交差点を左折し、150mほど進む。新石川小学校入口の交差点を右折し、直進。ひとつ目の角を左折し、4つ目の角(500mほど直進)を右折。ひとつ目の角を左折した右手。※今年5月にオープン。
  • chico ◉チコ
    スイーツライター、コーディネイター。ガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。共著書に、『東京最高のパティスリー』(ぴあ)。
  • 写真 = 星川洋嗣 スタイリング = 田口恵美 
    文 = chico